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カラダとリハビリ

理学療法士である管理人が「カラダ」と「リハビリ」について自由気ままに書いていくブログです。

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パーキンソン病についてまとめてみた!

 訪問リハビリや訪問看護の必要性が高い疾患のひとつにパーキンソン病等の難病が上げられます。なぜ必要なのかというと、進行性で長期間の療養が必要になり、進行することで家族の介護量が増大すること、難病の場合、長期間の医療機関への入院が難しいため在宅での生活が基本となることがあげられます。

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そこで、今回は比較的症例も多いパーキンソン病についてまとめていきます。

 パーキンソン病の概要

  パーキンソン病は中脳黒質の編成によって黒質線条体ドパミンの神経が変性・消失することで生じる。

 発症は50歳~65歳が多く、高齢になるほど発病率や有病率が増加し、日本では1万人にあたり10人~15人である。

 パーキンソン病及びパーキンソン病症状を呈する疾患を総称してパーキンソン症候群と呼ぶ。

 パーキンソン病は指定難病、特定疾患治療研究事業対象疾患に認定されており、医療費の助成を受けられる。

 

パーキンソン病の診断基準

 パーキンソン病の診断基準は、症状が進行性であり、4大徴候(安静時新鮮、無動、筋固縮、姿勢反射障害)の自覚があること、神経所見が確認されること、脳の血流障害によるパーキンソン症候群でないことが全て確認された場合。

 また、確定診断の方法として、MIBG心筋シンチグラフィーという検査がある。

 この検査は正常な人の場合、心筋にMBGという物質の蓄積が認められるが、パーキンソン病患者の場合は心筋にMBGが蓄積されていないため画像上に映らないため確定診断によく利用される。

 

パーキンソン病の症状

 パーキンソン病の中核症状は「無動、筋固縮、安静時振戦、姿勢反射障害」である。

 無動とは、動作開始が困難となり麻痺がないにも関わらず早い動作ができないこと。

 筋固縮とは、他動的に関節を動かした場合に反射として生じる現象で細かい断続的な抵抗を感じること。

 安静時振戦とは、安静時に毎秒4~6回の規則的な震えが生じることであり、精神的な緊張により増悪する。

 姿勢反射障害とは、歩行中に前方に加速したり後方にバランスを崩した際に立ち直れなくなる現象であり、前傾姿勢や小刻み歩行もこれの影響を受けている。

 その他の運動症状として、日内変動(On-Off現象、Wearing-off現象、ジスキネジア)やすくみ現象、局所的な筋緊張異常、嚥下障害、構音障害等がみられる。

 精神症状としてうつ傾向、認知機能低下がみられるが初期症状ではみられない。

 自律神経障害として、消化管運動障害(主に便秘)、排尿障害、起立性低血圧、食後低血圧、発汗異常、体温調節異常、脂漏性顔貌がある。

 薬剤関連症状として、悪性症候群があり、頻脈、発汗、固縮、意識レベル低下がある。

 高齢パーキンソン病では不顕性誤嚥による肺炎や骨変形や筋固縮による姿勢異常による四肢関節の疼痛や腰痛がある。

 

パーキンソン病の評価方法

 定量的評価方法としてUPDRSがある。

 UPDRSは4つのパートからあり精神機能、行動及び気分、日常生活動作、運動機能、治療の合併症がある。

 また、パーキンソン病の重症度分類にはホーエン・ヤール分類がある。

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                  (パーキンソン病 サポートネットより引用)

パーキンソン病に対する運動療法

 ホーエン・ヤール分類で運動プログラムを変更していく。

 stageⅠ~Ⅱの場合は活動量の維持及び運動機能の維持を目標とし、四肢体幹のストレッチや立位バランス、歩行練習や趣味活動のアドバイスを行う。

 stageⅢ~Ⅳの場合は運動機能の維持及びADL能力の維持、肺炎・転倒予防を目標とし、起居動作を中心とした体幹回旋運動や歩行練習、嚥下訓練、発声練習、福祉用具の導入を中心に行う。

 stageⅤの場合は廃用予防、介助指導による介護量を少なくすることを目標に関節可動域練習や呼吸練習、ポジショニングを中心に行い、可能であれば座位練習や移乗練習も行う。

 

パーキンソン病リスク管理

 パーキンソン病患者に多いのが転倒による骨折であるため、姿勢反射障害やすくみ足がある場合には常に転倒の可能性があることを念頭に置き運動療法を実施する。

 薬物療法によるWearing-offやOn-Off現象により活動内容に変化が生じるためOff時の生活指導を適切に行う。

 自律神経障害があるためバイタルサインの変動や排泄状況を確認し、便秘時の対策や食事後の低血圧の対策を考えておく。

 同一姿勢で作業を行うと姿勢の自己修正が困難になるため適宜姿勢を変えて、同一姿勢での運動や作業時間を短くする。

 

~編集後記~

 パーキンソン病の訪問リハビリをしていて問題となるのが便秘と転倒です。腸蠕動音を聞く限り、健常の人よりも活動が低下している印象を受けます。そのため、小腸や大腸を進む際に水分が吸収されてしまい停滞しまうのだろうと考えています。

 理学療法士が便秘を解消するのは難しいと思う方も多いと思いますが果たして万事尽きたのでしょうか?

 個人的な見解ですが、寝返り練習で側臥位や腹臥位を取ることで解決ができるのではないかと考えています。

 物質は重力が常にかかっており、便もまた重力の影響を受けると考えられます。そこで、聴診や打診にて便がどの部分にあるのか、評価を行い、側臥位や腹臥位を行うことで便の停滞を解消できると考えています。

 以前は1週間に1回と排便コントロールに難渋していた症例も最近では1週間に3回とコントロールができるようになってきました。

 便秘=下剤という短絡的な考えに陥る前に理学療法士として何かできることはないか考えることが訪問リハビリにおいて大切なのだと感じました。

 皆さんはパーキンソン病高齢者の便秘対策はどうしていますか?良かったら教えてください!

 

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