呼吸器疾患のフィジカルアセスメントを極める!
呼吸のフィジカルアセスメントで大切なことは見えない肺を体表から”見る””聴く””触る”ことによって評価する想像力を働かせることです。
・呼吸アセスメントの流れ
1.顔の視診
2.頸部の視診
3.胸部の視診・触診
4.痰の量・性状
5.胸部の聴診
6.胸部の打診
1.顔の視診
1mほど離れた場所から外見を観察する。
・表情や顔色はどうか
⇒顔面蒼白で、眉間にしわが寄り、苦しそうに呼吸していたら異常
・発汗はあるか
⇒安静時から発汗あり、発熱により酸素消費量が増大して呼吸困難と発汗が見られる場合と心不全による代償から交感神経が優位に働き冷や汗が見られる
・目の焦点はあっているか
⇒患者さんの眼を見ても目線が合わない場合、低酸素状態により脳に十分血流が確保されていない場合がある
・口唇の色はどうか
⇒口唇が青紫色の場合、チアノーゼになっておりヘモグロビンが運搬している酸素量が少ない
2.頸部の視診
1mほど離れて観察する
◎吸気時の観察
・口元の状態はどうか
⇒吸気時に開口し、顎が動いていると異常
・呼吸補助筋の収縮はあるか
⇒胸鎖乳突筋の収縮が見られたら異常
・頭部・肩の動きはあるか
⇒(頭部)吸気時に頸部・体幹が伸展する
⇒(肩)吸気時に肩が上がる
・鼻孔は広がるか
⇒吸気時に鼻孔が広がる(鼻翼呼吸)
◎呼気時の観察
・口元の状態はどうか
⇒呼気時に口をすぼめて、頑張って息を吐こうとしている
・呼気と吸気の時間比はどうか
⇒呼気時間が吸気時間に比べ2倍以上に伸びるのであれば異常
3.胸部の視診・触診
実際に胸郭を触る
・呼気・吸気時の動きはどうか
⇒吸気時に胸・腹部がへこむ(リトラクションの出現)
⇒呼気時に腹筋を使用している
・左右差はないか
⇒吸気時に左右の胸郭が均等に動かない
⇒胸郭の動揺性がみられる(フレイルチェスト)
・呼吸数はどうか
⇒30回/分以上の場合異常
・呼吸パターンはどうか
⇒リズム、深さが一定でなく、無呼吸がある場合異常
・胸郭の柔軟性はどうか
⇒胸郭全体がパンパンに張っている場合
⇒胸部を押しても硬く、呼気も促されない場合
⇒深呼吸での胸郭拡張差が2cm以下の場合
・ラトリングはないか
⇒胸壁に振動(ラトリング)を感じたら異常
・握雪感はないか
⇒前胸部の上部~下部にかけて皮下で空気が移動したら異常
4.痰の量・性状
気管吸引時のチューブ内の痰を観察する
・色はどうか
⇒黄色系(黄色ブドウ球菌)、緑色(緑膿菌)、ピンク色(心不全)、血液混入(気道粘膜損傷)
・粘調度はどうか
⇒1回の吸引で2,3回以上洗浄が必要な場合は粘調度が高い
・量はどうか
⇒1日100ml以上および1時間以内の頻回な吸引は注意が必要
5.胸部の聴診
聴診器を胸に当てて観察
・音の大きさはどうか
⇒正常な呼吸音と比較して増大したり、減弱したら異常
増大=頻呼吸 減弱=無気肺、肺炎、胸水
・音の性質はどうか
⇒下記図参照
・音の聞こえる時期はどうか
⇒吸気初期に副雑音が聞こえたら中枢気道病変
⇒呼気終末で副雑音が聞こえたら末梢気道病変
・音の聞こえる部位はどうか
⇒吸気に聞こえる音が呼気にも聞こえたら胸水や肺水腫を疑う
6.胸郭の打診
胸壁に指を密着させて、もう片方の指で叩き、音の跳ね返りを観察する
・気胸の有無
⇒左右鎖骨下を打診し、鼓音がした場合気胸の可能性がある
・横隔膜の高さ
⇒胸部の上方から下方に打診し、剣状突起の部分で正常音から濁音に変化する
⇒第6肋骨より高ければ横隔神経麻痺、低ければ肺気腫の可能性がある
・胸水の量
⇒胸水のない部分は正常音、胸水がある部分は濁音となる胸水の貯留しているすぐ上は鼓音となる
~オススメ書籍~
先日、友人と東陽町にある「いけす道場 魚家 東陽町店」にいってきました。
ここのお店は中央にいけすがあり、そこから新鮮な魚をその都度出して捌いて提供してくれます。
写真はお店一押しの激安盛り合わせです(1980円+税)。
7種類の新鮮な魚が盛られてきたときには友人も驚いていました。
他にも、焼き鳥の盛り合わせ(950円+税)やだし巻き卵(950円+税)などボリューム満点の料理を頂きました。
皆さんも時間がある時は是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
気になった方は下記URLからどうぞ!